鉄道模型に限らず、近年労働コストの安い外国に生産拠点を移す中小企業が増加の一途をたどっています。
そんな中、とあるパソコンショップにDVD-Rを買いに行ったところ、製品名が書かれるべきスペースに「THE 日本製」と大きく書かれている製品を発見しました。
光学ディスク製品では定評のある太陽誘電という会社が製造しているDVD-Rでした。

もともとパソコンの世界では、中核的な技術開発はアメリカ、日本などの先進国で行い、製品化されてしばらくはそれなりの価格で販売されますが、需要が増大して部品などが大量に生産され始めると先進国の労働コストでは採算が合わなくなるほど商品の価格が劇的に低下してまた需要が伸び、増産して価格が下がるというジレンマがあります。
最近の例では、シャープが液晶の増産のために国内に大規模な工場を建設して一時は液晶の代名詞としてシャープの名前が全世界に知れ渡りましたが、地デジの移行が進むにつれて液晶テレビ・液晶パネルの価格はどんどん下落し、韓国や台湾、中国のメーカーとの競争に耐えられなくなり現在の状況となっているわけです。
パソコンや液晶テレビはともかくとして、趣味の世界である鉄道模型の分野では、まだまだ国産(Made in Japan)が頑張っています。
もともとは、鉄道模型の発祥の地であるヨーロッパ製品が幅を利かせていた時期もありますが、高度経済成長に伴い日本製の鉄道模型も徐々に進化を進めてきました。
わが国で普及しているHOゲージやNゲージでは今や世界に誇れる水準の製品が作られているといっても良いでしょう。
そんな中、KATOの製品は国内生産であることに気づかされます。
先日、HOゲージとしては驚異的な低価格で発売されたKATO製のEF510-500も箱の隅を良く見るとちゃんと「Made in Japan」と印刷されています。


TOMIXの製品もHGシリーズなど栃木県のおもちゃのまちなどの国内で生産されているものもあるようですが、鉄コレなどの低価格な製品の大半は海外の工場で製造されているようです。
まあ、TOMIXの前進となるTOMIナインスケール時代の製品は香港トミーといわれ香港でOEM製造された商品が多く、その姿もNゲージのレールを走るプラレール的な存在でした。
(現在は香港トミーとしてコレクターズアイテムになっているようです。)
そして本格的に中国などの海外生産でコストの低減と、多品目の生産で一躍この世界の風雲児となったマイクロエースは、基本的には企画は日本で製造は中国と割り切った生産体制となっています。
それぞれに一長一短がありますが、最近では、低コストのはずの海外生産の商品がやたらと高価格なのに国内生産の商品にもかかわらずリーズナブルな商品(KATOのEF510-500など)が出回っているのが不思議です。
いずれにしても、わが国の現状を打破するには、「Made in Japan」ブランドの復活しかありえないと思います。
これまでの高品質による差別化では今の消費者は納得してくれなくなっています。
たとえば、KATOのHOゲージEF510-500について言えば、完成品であるにもかかわらず、ワイパーはなく連結器周辺も一昔前のNゲージのような省略された形状になっています。
これは、完成品としてそのまま走らせるユーザーは低価格で、こだわりのディテールを求めるユーザーには別のパーツを自分で取り付けてもらうという半完成品としての役割を担った商品なんだと理解すべきだと思います。
そうすることによって、多機能なものを要求するユーザーには高価格高付加価値なものを、シンプルなものを低価格で求めるユーザーには徹底して機能を絞った低価格なものをというように展開していけば、わが国の製造業も生き残るための光が見えてくるのではないでしょうか。
各メーカーさんには、今後もより良い製品をリーズナブルに発売していただきたいものです。
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