先日、ソニー初のラジカセ「CFM-8120」を入手いたしました。
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 何と発売は、大阪万博の開催された昭和45年6月です。
 すでに46年の年が経過しています。
 ちなみに私はこの年、小学校に入学しました。
 我が国初のラジカセ(当時は「ラジカセ」という言葉も生まれていなかったが)は、後にソニーの子会社となり、現在はブランドがなくなってしまったAIWA(アイワ)が昭和43年に作ったとされています。
 それに遅れること約2年、当時トランジスタラジオやテープレコーダー(オープンリールとカセットを含む)の世界をリードしていたソニーが満を持して発売したのがこの「CFM-8120」です。
 正面はカセットホルダーとスピーカーのみで、操作ボタンやスイッチ、ラジオの目盛などは本体の上側に集中的に配置されていて、今見てもスタイリッシュなデザインといえます。
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 当時、ソニーではコンパクトカセットテープレコーダーの製品を「マガジンマチック」と総称しており、この機種の愛称もソニーの製品仕様資料には「マガジンマチックEM-R」と表記されています。
 あくまで私の憶測ですが、「EM-R」の「EM」はエレクトリックコンデンサーマイク内臓のことで、次の「R」はラジオ付ということなのではと想像します。
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 また、製品番号の最初の「CFM」というのも特殊で、この後に登場するラジカセでは「CF-1300」と1970年代のソニー製ラジカセの型番「CF」を使っていますが、この機種に限っては、その後、モノラルラジカセとステレオラジカセを区別するために1980年代から使用された「CFM」を使っているので、ある意味では先を見越した型番だったのかなと思います。
 さて、このラジカセの特徴は、まず、裏側の左右二つのフタがあることです。
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 左側が内蔵する乾電池室のフタで、右側が内蔵しているACコードの収納用となっています。
 初期のソニー製ラジカセでは、4つ穴の特殊なACコードを使用していて(CF-1400やCF-1500など)このコードを手に入れるだけでも一苦労なので、ACコードが内蔵されているのは大変助かります。
 次に、拡張用の端子類ですが、上から外部マイク端子、マイク用のリモート端子、外部入力端子(AUX IN)、イヤホン端子となっています。
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 そして、この機種ならではの操作方法がとても面白いのです。
 まず、ラジオを聴く場合は、ボリュームを適当な位置に回します。このボリュームにはスイッチがついていて、音量を最小にするとカチッと音がしてラジオの音が聞こえなくなります。
 この位置の時は、内臓マイクでの録音に切替となります。
 スイッチを回した状態で、ラジオ&録音ボタン(赤いボタン)を押すとラジオが聞こえ、ラジオを聴いている状態で、再生ボタンを押すとラジオの録音ができます。
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 文字で書いているとややこしいのですが、赤いボタンは普通のラジカセの「録音」ボタンと「ラジオ切替」ボタンを兼ねていて、内臓マイクで録音するときだけ、ボリュームを最小の位置にして内臓マイクを使用可能にするという特殊な操作方法となっているのです。
 これに関連して、通常のストップボタンには「停止」の他に「ラジオ・オフ」という役割が記載されているわけです。
 この操作方法は慣れるまでちょっと戸惑いますが、中々考えられた方法なのかとも思います。
 ただ、この機種以降は今使っているラジカセの操作方法に統一されているようなので、ラジカセ黎明期の試行錯誤の表れかと思います。
 さて、製造から46年も経過しているこのラジカセですが、幸いにもラジオのAM・FMはもちろんのこと、カセットの再生・録音もちゃんと作動しました。
 さすが、アナログ時代のソニー製品しかもオイルショック以前の製品は頑丈に作られています。カセットから音楽が出てきたときにはある意味感動モノでした。
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 蛇足ですが、このラジカセはテープ使用時(再生・早送り・巻き戻しのすべて)にオートストップができないので、注意が必要です。
 初期のソニー製カセットで、リーダー部分がアルミ箔みたいになっているテープだと終了時にアラーム音が鳴るエンドアラームという装置はついているみたいですが、該当するテープが無いのでかくにんはできませんでした。
 最後に性能ですが、ラジオはAM・FMとも高感度で受信できます。当時のソニー製ラジオ、イレブンシリーズの回路を使っているのではないでしょうか?
カセットについてもモノラルではありますが、芯のしっかりした厚みのある音が聴けます。
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 残念ながら内臓マイク・ラジオの録音については、音は録音できるのですが、レベル設定がうまくいっていないのか、小さな音でしか録音できないのが難点でした。
 まあ、録音は別の機種で行えば良いので何の問題もないのですが…
 私のコレクションの中でも、ソニーの初物製品ということで今後も楽しみたいと思います。


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