カテゴリ: オーディオ

 最近話題になっているAM放送のFM波でのサイマル放送ですが、この放送を聴くためには、基本的に昭和の終わり頃から地デジ放送開始までの間に発売されたFMワイドバンドまたはアナログTV音声受信可能なラジオ&ラジカセか、最近発売となったワイドFM対応のラジオが必要です。
 しかし、東京のラジオキー局であるTBSラジオや文化放送はFM波での放送がそれぞれ90.5Mhz、91.6Mhzと比較的低い周波数を使っているので、本来なら90.0Mhzまでしか受信できないはずの古いラジオやラジカセでも受信周波数のずれを利用して聞こえてしまうことがあります。
 当然デジタル放送とかではなく一般的なアナログのFM放送なので、受信周波数がラジオなどの受信機の周波数の範囲と一致すれば聞こえるのです。
 最近のICチップを使ったシンセサイザー式(デジタル表示)のラジオではほとんど可能性が無いかもしれませんが、古いラジオの場合、そのほとんどがアナログ回路を使ってバリコンというパーツを使って受信する周波数を決めています。
 ある意味、良い意味で大雑把なつくりになっています。
 また、品物によっては、海外への輸出用のパーツと共有していて、周波数のメモリと受信範囲の調整をして国内向けと輸出向けに作り分けているものもあったかもしれません。
 ちなみにアメリカなどへの輸出用ラジオのFM周波数は国内向けの90.0Mhzまでではなく、ワイドFMなどと同じように100Mhz以上の周波数でも放送されているので、それに合わせて作られています。
 ですから、もしかしたらあなたの自宅に眠っている古いラジオで周波数のメモリが90.0Mhzまでしか書かれていないものでも、誤差の範囲を利用して90.5MhzのTBSのFM放送ぐらいなら受信が出来るかもしれません。
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 現在は、試験放送期間なので、特定の時間帯に音楽などを流しているだけですが、年末にはAM放送と同じ内容でクリアな音で放送が聞けるかもしれません。
 私の家にあるSONY/TFM-9510という大きなホームラジオで実験したところ、90.5MhzのTBSと91.6Mhzの文化放送の試験放送をしっかりと受信することが出来ました。
 あなたも一度古いラジオで試してみてはいかがでしょうか?

※この記事の内容はあくまでアナログ式のラジオの受信周波数の誤差を利用してワイドFM放送を受信することが出来る可能性があることを実験したものであり、必ず受信できるかどうかを保障したものではありません。
 また、この実験を試してお宅のラジオに何らかの不具合が生じても当方では一切の責任は負いませんので、あくまで自己責任において実験をして下さい。

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 先日我が家にやってきた「三洋電機」製の真空管ラジオ「SS-148」を試験作動させます。
 電源コードが劣化して切断するまでは、ちゃんとラジオは聞こえていたという前オーナーの話でしたが、電源ケーブルが劣化してしまうほど古いものであることは間違いありません。
 乾電池で駆動するトランジスタラジオの場合は、通常は4.5V-6.0V高くても9.0V-12.0Vぐらいの電圧しかないのであまり問題無いのですが、真空管ラジオの場合はもともと家庭用の交流100Vの電圧が場所によっては何倍かの電圧に変圧されている箇所もあるようです。
 真空管自体が発熱しますし、その他のパーツも少なからず劣化していることは間違いないので、単純に新しい電源ケーブルに交換したからといって間違いなく作動するとは限りません。
 そこで、とりあえず、本体を分解して、各部の掃除をしました。
 真空管やソケットもそれほど汚れは無かったですが、どうしてもつまみの可動部分は空間があるため、ホコリがたまりやすくなっています。
 次に古い電源ケーブルを一番の元の部分までたどって切断し、新しい電源ケーブルを接続します。
 ここで、一度思い切って電源を入れてみました。
 
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 真空管の内部がオレンジ色に光り始め、しばらくすると「ぶぅ~ん」というハム音がかすかに聞こえてきました。
 しかし、チューニングダイヤルを回しても放送はまったく受信しません。
 ボリュームやトーンダイヤルを動かしていますが、ガリ音がするだけです。
 ネットで確認したところ、ボリュームダイヤルはラジオとピックアップ(レコードプレーヤー)の入力切替スイッチの役割をかねているということが分かり、このまん中にあるダイヤルを色々と回したり押したり引っ張ったりしてみましたが一向に変化がありません。
 そこで、本体裏あるピックアップ端子に3.5ミリのイヤホンジャックにケーブルをつけたアダプターを取り付けて、イヤホン端子をトランジスタラジオに接続して、SS-148の電源を入れてみました。
 するとしばらくして、トランジスタラジオの音が真空管ラジオのスピーカーから出てきました。
 つまり、真ん中にあるボリューム兼入力切替スイッチが「ピックアップ」側になったまま、ラジオの入力に切替できなくなっていることが分かりました。
 
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 すでにこの特殊なボリューム兼スイッチは製造されておらず、スイッチそのものを分解して修理するしか方法はないようです。
 ただ、ピックアップモード(外部入力として)が生きていることが分かったので、当面はトランジスタラジオやポータブルCDプレーヤーを接続して、真空管アンプ+スピーカーというカタチで楽しみたいと思います。
 
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 最後に周波数の文字盤を照らしていた豆電球の球が切れていたので、同等品と交換して、飾り金具を再塗装し、本体にワックスをかけて組み上げをし、とりあえず今回の修理を終わりにします。
 
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 先日、おそばを食べに行った先輩から連絡があり、「うちに古いラジオがあるのだけれども電源コードが古くなって切れてしまったので、今は動くかどうか分からないけれど、欲しいならあげるよ。」とのこと。
 二つ返事で家に行くと、これはまさに「真空管ラジオ」ではないですか。
 
★当家初の真空管ラジオ(写真は整備した後のものです。)
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 メーカーは先日まで存在していた「三洋電機」製です。
 木のボディで本体に向かって左側にスピーカー、右側に周波数が円形に描かれたスケールがありその下に丸い回転式のつまみが3つ並んでいます。
 裏側には、メーカーの名前と形式番号が書かれた銘版がついていました。
 「SS-148」という型式のラジオのようです。
 
★「SANYO」のトレードマークも筆記体の古いものです。 
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 早速、ネットで調べてみると、標準的な「5球スーパー」といわれるラジオで昭和27-28年ごろに製造されたもののようです。
 そうです。ちょうど映画の「三丁目の夕日」のパート1が昭和33年の設定ですから、鈴木オートに置かれていた真空管ラジオも同年代の製品だと思われます。
 このラジオの当時の定価が14,800円。
 同じ年の国家公務員の大卒初任給7,650円ということは、給料の2か月分現在の価格にすれば40万円程度した高級品だったようです。
 当時のポスター(チラシ?)にはレコードプレーヤーの上に鎮座している写真が載っていました。
 単にラジオとしてだけではなく、真空管アンプ+スピーカーとしても使われていたようです。
 このとこが修理をしているときのキーポイントとなりました。
 預かった状態は比較的綺麗でしたが、100Vに接続するコードは切れていて、補修するにも樹脂の劣化がひどいので漏電の恐れもあるため、新品か使用していない新しいコードに交換してテストすることにしました。
 続きは次の回のお楽しみ。
 
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 本日は久しぶりにオーディオのご紹介です。
 ソニー製のモノラルラジカセCF-1880「スタジオ1880 オン・エアー」です。
 
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 先日、某オークションにて落札したものですが、ラジオは○でカセットが×という品物でした。
 
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 ネットで調べてみるとSONYから1975年昭和50年に発売されたようです。
 この時期のカタログにはモノラルラジカセの金字塔とも言うべきCF-1980「スタジオ1980」が掲載されています。
まさに、モノラルラジカセが絶頂期の製品です。
 この1880の特徴はなんと言っても本体右側に取り付けられたFMワイヤレスマイクでしょう。
 東芝のアクタスや松下(現Panasonic)なども似た様なワイヤレスマイクを内蔵したラジカセを発売していましたが、それらの中ではこの1880は1980の陰に隠れてあまり目立たない機種だったように思います。
 私自身、ネットで見るまで知りませんでした。(笑!!)
 
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 さて、自宅に到着した1880ですが、外見上は本体裏側にあるアクセサリーポケット(イヤホンを収納するスペース)のフタが取れてなくなっていましたが、アンテナも折れや曲がりも無く、付属もワイヤレスマイクもちゃんと作動していました。
 ラジオはAMとFMの2バンドですが、この当時のラジカセらしく、下手な単体ラジオよりも感度抜群で受信してくれます。
 問題のカセット部ですが、早送りと巻き戻しはリールが動くものの、再生ボタンを押すと、巻き取り側(左側)のリールが回転しません。
 キッャプスタンは回転していて、ローラーも動いているのですが、リールが回転しないと、テープが大変なことになってしまいます。
 とりあえずカセットテープを入れて音出しをすると元気に鳴りました。
 どうやら問題は、このリールの回転だけのようです。
 本体を裏返して、ネジを5本外すと裏蓋が外れます。内部のネジを数本外してメインのゴムバンドを新しいものに交換しました。
 再度再生ボタンを押しますが、やはりリールが回転しません。
 今度は、正面のカセットホルダーを取り外して、カセットの残量を調べる窓部分のオレンジ色のシールが貼ってある板状のカバーを外してみます。
 すると正面からリールの回転する姿が見えるようになりました。
 この状態で、早送り、巻き戻しをチェックして、再度プレイボタンを押します。
 この時気が付いたのは、巻き取り側のプーリーに接触して回転させると思われるシャフトの動きが鈍くて、再生時にリールまで届いていないために回転しないことを発見しました。
 このシャフトは、通常はリールの回転のために接触していますが、ポーズ「一時停止」ボタンを押すと、離れて回転を止めるという役割があるため、多少の遊びがあり、グリスなどの油脂類が硬化して動きを鈍くしていたようです。
 秘密のスプレーでグリス部分を洗浄しましたが、まだ動きが鈍いため、このシャフトと隣の金属部品の間に硬質ウレタンを切ったスペーサーを挟みこんでみました。
 するとプレイボタンに連動してこのシャフトが巻き取り側のプーリーに接触するようになり、無事にカセットの再生が出来るようになりました。
 
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 各部の清掃をして、再度組立をして、カセットを聴いてみるとこちらも元気に再生するようになりました。
 最後にワイヤレスマイクの周波数が78mhzとベイFMに重なっていることから、マイクロホン側の周波数調整ダイヤルを使って77mhz側にずらして整備を完了しました。
 その後の調査で、このワイヤレスマイクは、コードをつなげてワイヤードマイクとして、また、外部入力端子にCDプレーヤーなどをつなげると、CDの音声をFM電波で飛ばすトランスミッターにもなることを知り、近いうちにAM・FMラジオしかついていない業務用の軽ワンボックス車内でポータブルCDの音声をFMに飛ばして聞いてみようと思いました。
 このラジカセ、知れば知るほど「おいしいシロモノ」でした。
 
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 前回ご紹介しました、ジャンクなCFM-112台をまともに作動する1台に再編成する過程をご紹介します。
 まずは、2号機(後期型markII)のご紹介です。
 
★シルバーの後期型2号機
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★上部に書かれている「MarkII」のレタリング。
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 このシルバーの2号機はカセットの具合がイマイチながら作動していましたが、カセット部の修復作業をしているときに、100VのACコードがつながっていることを忘れて、分解作業をしていたところ、分解した金属パーツが基盤に接触してたまたまそのときにラジオのファンクションに切り替えていたため、基盤がショートしてしまい帰らぬ人となってしまいました。
 本体を分解した時に前面のスピーカーのケーブルを外していたため、ファンクションがラジオになっていて通電していたことが分からなかったのが原因ですが、今後は修復作業時には必ずテストをするまでACケーブルを外しておくように注意することにしました。
 そんなわけで、どっちつかずの我が家のCFM-11を何とかして一人前のラジカセにすべく、禁断の「2個1(ニコイチ)」作業を開始しました。
 せっかくなので、デザイン的にも2台の色をモザイクのように融合して、まったく新しいラジカセ(中身はまんまですが見た目にインパクトを)を作るべく、作業を進めました。
 
★完成した2個1のCFM-11の2台。1号機は完動品に。2号機は完全な不動品に。
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★裏側の写真です。
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 まず、本体は作動する赤の1号機、スピーカー部の前面パーツはアクリル板が割れていないシルバーの2号機、チューニングダイヤルもシルバーに、アンテナは2号機から1号機に移植。
 最後に、カセット内部のゴムが伸びていたので、新品に交換しました。
 そして完成したのが完動品の1号機(名づけてCFM-11 Mark1.5)となりました。
 2号機は原型は留めているものの、1号機の悪いところを全部背負い込んで満身創痍の姿に。
 かくしてSONY CFM-11の「2個1」計画は完成を見たのであった。<完>
 
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